今日は、お釈迦様のお誕生日「花祭り」です。
お寺では花を飾り、 お釈迦さまがお生まれになった時を表す小さな像に甘茶をかけてお 祝いします。「灌仏会( かんぶつえ)」とも呼ばれます。
お釈迦さまは、お生まれになると同時に「天上天下唯我独尊」 と唱えて天と地を指さし、 七歩歩いたという伝説が作られましたが、 像はその時の様子を表しています。
「甘茶」は、甘茶蔓(あまちゃづる) というガクアジサイに似た植物の蔓を煮出した薄甘い味の飲み物で す。
甘茶をかける風習は、お釈迦さまがお生まれになったときに、世界の陰と陽の気が完全に調和する時に、天空に9匹の龍が表れて、「甘露( かんろ)」という甘い雨を天から降り注いだと言われているのですが、それを模しているのだそうです。
これは、世界の陰と陽の気が完全に調和する時に起こる現象だそうです。
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実は、「天上天下唯我独尊」と言ったのはお釈迦様ではなく「初代の仏陀」!?
お釈迦様がお生まれになったのは今から2500年ほど前の紀元前5世紀前後ですが、それよりも以前に、六人の仏陀(「悟った人」の意味)が存在したと言われています。
お釈迦様を含む『過去七仏(かこしちぶつ)』と呼ばれる彼らの名は、
- 毘婆尸仏
- 尸棄仏
- 毘舎浮仏
- 倶留孫仏
- 倶那含牟尼仏
- 迦葉仏
- 釈迦牟尼仏です。
本来は一番最初にこの世に表れた毘婆尸(びばし)仏が言った「天上天下唯我独尊」という言葉が、のちに第七仏であるお釈迦様が言ったということになったそうです。
お釈迦さま以前にも六人の仏陀がいたということは、お釈迦様の時代にも広く知られていたことのようです。
お釈迦様は自分が七番目の仏陀であるから、生まれてすぐに七歩歩いたと言われているのですね。
仏陀の意味は悟った人、全ての修行を終え、もう人間として生まれ変わらなくてもよい人です。
第一仏の毘婆尸(びばし)が「天上天下唯我独尊」と言ったのは、そのためだという説もあります。
それにも関わらずきっと彼らがその後も何度も生まれ変わったのは菩薩(ぼさつ)となって多くの悩み苦しむ一般の人々、衆生(しゅじょう)を救うためです。
さらに、この後には未来仏である弥勒菩薩(仏陀ではなく菩薩)がやってくると言われています。
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