毎年立春の前日である2月3日は『節分(せつぶん)』です。豆まきをして、鬼を追い払う年中行事です。
「鬼は~外、福は~内。」子供の頃大きな声をあげながら、豆まきをした経験がある方は多いことでしょう。
節分が終わると、暦の上では季節は春を迎えます。今回は節分についてご紹介致します。
もくじ: 1 節分はいつ?「春分の前日」で、「雑節のひとつ」ってどういう意味?節分は年に三回あるって本当? 2.節分に豆をまくのはなぜ?誰がまくかなどの決まり事はある?他にはどんなアイテムがある? 3.最近人気の「恵方巻き」には、どういういわれがあるの?
1.節分はいつ?「春分の前日」で「雑節のひとつ」ってどういう意味?節分は年に3回あるって本当?
「節分」というのは、春夏秋冬の各季節の始まる日の前日のことをいいます。
古代春秋時代の中国から伝わり、一年を二十四の季節に分ける「二十四節季」には
年に四回、立春、立夏、立秋、立冬というそれぞれの季節が始まる日があります。
それぞれの前日を、節分といいます。
つまり節分は、実は年に4回あるのですね。
特に暦の上で春になる「立春」の前日の春の節分には、豆をまいて鬼を追い払う行事が行われます。
日本には春秋から伝わる『二十四節季』、『七十二候』の他に日本独自の季節区分である『雑節』がありますが、節分もこの『雑節』に入ります。
(ちなみに他の雑節には丑の日で有名な『土用(どよう)』、茶摘みを行う『八十八夜』などがあります)。
2.節分に豆をまくのは何故?誰がまくかなどの決まり事はある?他にはどんなアイテムがある?
先述の通り、季節の変わり目である節分には鬼が入りやすいと言われています。
それらを追い払うための行事が平安時代の宮中から始まっています。しかし、当時は鬼を追い払うアイテムは桃の枝だったそうです。
邪気を払う力があるという桃の花は、後に3月の桃の節句に移動したのでしょうか。
それが、室町時代頃から豆に変わっていったといいます(室町時代といえば、御伽草子の「桃太郎」がさかんに読まれた頃ですね)。
宇多天皇の時代に、山から鬼が下りてくるのを三石三升の炒り豆をぶつけて追い払ったという逸話があるからだそうです。
豆は強い生命力を持つ上に、語呂合わせで魔目、魔滅(まめ)につながります。
しかし実は筆者は鬼というのは、虐げられた日本の先住民だと思うのです。だとすれば、非常に哀しいお話です・・・。
現在も各地に、鬼の伝説が残されています。
詳しくはこちらの記事もご覧下さい。▶鬼滅の刃が大人気!日本人にとって、鬼とは何か?
節分の豆は、だれがまくの?
元々は一家の主や、年男(その年の干支に生まれた男性)がまくとされていました。
しかし最近では大家族ではないのでそうそう一家の中に年男はいないですし、一家の主が鬼の面をかぶって鬼役をやらされることも多いですよね。
いやはや、お疲れさまですが(^^;子供の時のこういう年中行事の思い出って、一生心に残りますよね!
お父さん方には、頑張って頂きたいです(笑)。
他にはどんなアイテムがある?
節分の日に、戸口に葉がギザギザにとがった柊の枝に鰯の頭を刺して、飾っておくのだそうです。鰯で鬼をおびき寄せ、柊で目をつくのだとか(魚の腐った匂いで撃退するなど、諸説あります)。
これも、考えようによっては先住の方々が好んで大事にした鰯をおとりにしたものとも考えられます・・・。
3.最近すっかり定番の『恵方巻き』には、どういういわれがあるの?実はちょっと色っぽい行事なのだとか!??
最近スーパーやコンビニでも見かけすっかり定番になった、関西発祥の節分文化『恵方巻』。
今やすっかり定番になり、2016年の調べで市場規模は560億円、1260億円のバレンタインの半分くらい。
その後、売れ残りの廃棄が問題となり、2020年には各店が完売目指して努力することでフードロスを出さない取り組みがされているとか。
その年の恵方(歳神さまがいらっしゃる方角)を向いて、目を閉じたまま一本食べきるという風習は、元々は向島の花柳界が発祥だとか。
つまり芸者さんと旦那衆とのちょっと色っぽいお遊びだったことが想像されます・・・。
そう考えると、お子さんのいる家庭だったり、不用意に恵方巻きを食べる写真をSNSに載せるのも考え物な気がしなくはないですが
(そういう筆者も伝統文化だからと深く考えずやってしまっていますが^^;)
でも、恵方巻きは年に一度の楽しい風物詩ですし、美味しいのでなくなってほしくない風習です。
なお恵方巻きには七福神にちなみ、七種の具を入れると良いと言われています。写真は、金魚亭の節分イベントで作った時のシーフード巻きの材料
<サーモン、海老、胡瓜、レタス、薄焼き卵、かんぴょう、でんぶ>です。
以前行った金魚亭節分イベントのようすはこちらからご覧頂けます。▶金魚亭の「節分」イベントご報告です♪ | 金魚亭まじめぐの「日本の年中行事を全部やってみた」 (ameblo.jp)▶
4.節分こぼれ話。大豆ではなく落花生をまく地域がある、その理由とは?
新潟県など雪深い地域では、節分の頃はまだ雪が積もっています。そこで大豆をまくと雪に意に埋もれて見つけられないので(^^;、落花生を殻ごと撒くのが一般的です。
私の親戚の家は、落花生にマジックで金額を書いて(100とか、500とか)まき、拾った人は数字の合計額がもらえるというシステムで、毎年お呼ばれするのが楽しみでした(笑)
あと、金魚亭では落花生に番号を書き入れて、持ちよったプレゼントにも同じ番号をふっておき、拾った落花生によって同じ番号のプレゼントがもらえるというのもやりましたね。
また中には、直接お金やお菓子をまく処もありますね。
新潟市中央区上古町の神明宮は、菓子業界がスポンサーになり大量の菓子を撒く「日本一の神菓撒き」が行われ大人気です。
5.最後に・・・。
ここまで、節分について色々と書いてきました。しかし実は筆者は鬼というのは、虐げられた日本の先住民だと思うのです。だとすれば、非常に哀しいお話です・・・。
現在も各地に、鬼の伝説が残されています。
ご興味のある方は、こちらの記事もご覧下さい。▶鬼滅の刃が大人気!日本人にとって、鬼とは何か?
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