目次:
1.お抹茶茶碗とは?普通の湯呑みやご飯茶碗と何が違うの?
2.お抹茶茶碗の種類について。季節や用途にとって違う?
3.一楽二萩三唐津とは?どうしてそれらが重要視されるの?
4.産地、窯元、作家、技法、デザインなどによる様々なお抹茶茶碗の魅力について。
1.お抹茶茶碗とは?普通の湯呑みやご飯茶碗と何が違うの?
お抹茶専用の「お抹茶茶碗」は一般的な湯呑茶碗よりもやや大きく、両手で持つ(片手の手の平の上に乗せ、片手を添える)サイズ感となっています。


茶筅(竹の先を細かく細かく割り最終的に70~100本程にして、泡だて器のようにお抹茶を攪拌する道具)でお抹茶を点てやすいように、底が広くなっているのも特徴です。

御飯茶わんとも似ていますが何が違うのか?というと日常使い用の大量生産ではなく、作家の意匠が凝らされていて、鑑賞の対象となりうることが挙げられるでしょう。

お抹茶茶碗には、「正面」がありその角度から見た景色が一番「映える」ようになっています。
模様や柄があるものは分かりやすいですが、無地のものなど正面が分かりにくい場合はどうすればよいでしょうか。
そんな時は、お抹茶茶碗を裏返すと高台と呼ばれる台の脇に「銘」が入っていることが多いですので、それが〝左側”になるように持つと正面が分かります。
↓こちらでは左側に銘があるので、画像の奥の方の面が正面となります。

2.お抹茶茶碗は、冬だけや夏だけのものがある!?季節や用途による種類について。
お抹茶茶碗には、季節に合わせて「筒茶碗」「平茶碗」など多様な種類を使い分けます。筒形、平形、輪形、沓形
夏だけ使われる平茶碗。主に夏場の茶の湯で用いられます。器の口が大きく開いているため、お湯の熱が逃げやすく、お茶が冷めやすいという「涼」を演出するための工夫が詰まった道具です。
季節感: 5月から9月頃にかけて、目で見ても涼しい「夏のおもてなし」として重宝されます。
意匠: 器の底(見込み)が広く見えるため、涼しげな絵付けや、ガラス製の「硝子平茶碗」なども人気です。
特徴
- 形状: 一般的な茶碗に比べて平たく、浅い(鉢や皿に近い)。
- 使用時期: 夏(主に5月~10月)。
- 目的: お茶の熱が冷めやすく、見た目にも涼しさを演出するため。
- 用途: 抹茶を点てるだけでなく、大きくて平らなため、ご飯、煮物、サラダなどにも使える。
- 別名: 夏茶碗とも呼ばれる。
使う上でのポイント
- 点て方: 高さがないため、茶筅を大きく振ってもお茶が飛び出しにくいですが、泡の作り方(下で泡を多く作り、その後ゆらゆらとさせる)は通常の茶碗と基本は同じです。
- デザイン: ガラス製のものや、陶芸家による涼しげな絵柄(青均窯など)のものが多くあります。
- 種類: 楽焼の「馬盥(ばたらい)」のような、より口が広く浅いタイプもあります。
平茶碗は、夏の茶の湯で客人をもてなす心遣いが表れた、機能的でおしゃれな器として広く使われています。
最後に姥口の利点ですが、茶の香りを閉じ込めてくれる点がよいところです。たとえば前述の雪峰の口径は11.6cmです。
仮に雪峰の口縁が正方円であれば、11.6cm×円周率(≒3.14)で口縁の全長が求められます。口縁の全長は約36.4cmになりますね。
つまり36.4cmにわたり、口縁が内側に抱え込んだ状態ということです。内巻きの口縁部のおかげで、抹茶の香りは逃げにくくなります。その結果、茶をいただく時に香りと温かさが保たれているわけです。
このように、輪形は底から弧を描きながら、口縁を通り越して自然と姥口になるケースがよくあります。個性的な器形のみならず、保温力と香りを逃がさない実用性を兼ね備えているといえます。
や茶席の趣向に合わせて
桃山時代、茶人の古田織部が好んだ「織部焼(おりべやき)」において確立されました。当時の美意識である「不完全なもの、ゆがんだものに美を見出す」という価値観を象徴しています。その独特の歪みにより、見る角度によって表情が変わり、手に持った際もしっくり馴染む面白さがあります。 「沓形(くつがた)」の抹茶茶碗とは、円形ではなく、あえて不規則な楕円形や三角形にゆがませた形状の茶碗を指します
茶道では、織部焼のほか、志野焼や現代の作品でもこの形状が取り入れられています。
また千利休がプロデュースした楽茶碗などは、飲み切った後にわずかに残るお抹茶が側面を汚さず、底に溜まるようにと作られた茶溜り(ちゃだまり)があります。

更にお点前の際に上に茶杓を乗せたりや茶筅を立てかけたりしやすように、縁の九か所が波打つようにされています。


織田信長・豊臣秀吉・徳川家康に仕え、徳川秀忠の茶道指南役を務めましたが、大坂の陣後、豊臣方との内通嫌疑で切腹を命じられた非業の死を遂げた、「天下の茶人」として知られています。
