お正月に頂く重箱に詰めたお料理。正式な冠婚葬祭等で食される「本膳料理」が、年神に捧げる お飾りのお重に詰めた「食い積み」と混ざって今の形になっていった。 今のような重箱に詰める形が完全に定着したのは戦後のデパート商戦と言われる。 元旦までに作りおきをしておき三が日の間に少しずつ頂く地域が多い。 一の重には田作り、黒豆、きんとん、蒲鉾などの縁起物、※それぞれのいわれは以下参照※ 二の重には保存のきく酢の物や煮物など、 三の重には肉料理中華料理を入れると良い。 ※縁起物の意味※ 田作り【Tadukuri】豊作祈願。カタクチイワシの幼魚。イワシは高級肥料であった事から。 別名は豊作を意味する「ごまめ(五万米)」。 黒豆【Kuro-mame】まめに働くように。 栗金団【Kuri-kinton】金運up。「金団」は黄金の団子という意味。見た目も金塊に似ている。 伊達巻き【Date-maki】巻物に似た形から、知識が増えることを願う。 白紅蒲鉾【Kouhaku-kamaboko】祝儀のめでたい彩り。赤米、白米を模しているとも。 昆布【Kobu-maki】喜ぶ(よろこんぶ)というおめでたい語呂合わせ(駄洒落)。 etc ▶︎言霊【KOTODAMA】 お屠蘇【O-TOSO】 お正月に無病長寿を願って飲まれるお屠蘇の由来は、「蘇」という悪鬼を屠るという説や、邪を屠り生気を「蘇生」させるという説があります。 Medicine hot wate5~10種類の生薬を配合したようなものを漬け込んだ薬酒のことで、唐の時代の中国より伝えられ、平安貴族の正月行事に使われていたそうです。江戸時代には一般庶民の口にも入るようになるまで広まりました。もともとは中国の医者が唐の時代に風邪の予防薬として作ったのがルーツとも言われています。 […]